朴葵姫 トーク&ライブギターと カメラと スペインと

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     その曲を作った作曲家が見たものを追いたかった、

 と言う朴葵姫(さん)の

 この上もないような素晴らしい

アルハンブラの思い出」の演奏から

  始まりましたトーク&ライブ。 

 

 ローライ・フレックスやiphoneで撮影された

 数十枚のスペインやヴェネチア、パリ、京都、

 滞在した寮、様々な雲の形を捉えた空、

 そしてヴィヴィアン・マイヤーを

 模したというセルフ・ポートレイトが

 スクリーンに映し出されました。

 

 構図から考えると言うそれぞれの写真を

 通しての留学と旅の経験、そしてより曲想が

 明確になったと周りから指摘されたという

 その演奏は、

 

 様々なスペインの地方を素材とした

 アルベニスとタルレガの

 演奏が続く中、それぞれに

 これまでになく細やかな感情が埋め込まれ、

 また多彩にもなり、

 

 二月に発売されるという新しいアルバムに

 期待も高まりました。

 

 

 

 

 

JULIE LONDON[12 inch Analog] 「Julie is her name」

 

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 先ごろ発売になった

 ジュリー・ロンドンの二枚組LP。

 

 アナログ・マスターに基づく再発売ですが、

 

 プレイヤーにかけてみると、

 その声が針の先から直接、耳に響くように

 聞こえてきます。

 

 

 元々は33回転の一枚組ですが、

 今回は安定した45回転仕様のため、

 ほぼ3曲ずつ、盤を裏返さなければならないのは煩わしく

 思うものの、

 あるいはアナログの良さもまたそこにあるのかも

 しれません。

 

 オリジナルは55年に発売された

 ジュリー・ロンドンのファースト・アルバムです。

 

 

「モロッコ」Morocco ジョセフ・フォン・スタンバーグ。

 

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記憶している限り、

今に至るまで、映画が終わった後も

席から立つことができなかった唯一の作品です。

 

劇中歌以外に全く音楽のない音の演出、

数少ない台詞よりも視線とちょっとしたしぐさだけ

で成り立つような演出と端正な構図。

 

鏡に書かれた言葉、テーブルに掘られた名前、

砂漠の足跡、

 

それらにも視線とは別の情感が同等に現れても

いるようでした。

 

今見直して、どう思うかはわかりませんが、

 

当時、これを見た時、自分の中では

新しい映画と古い映画、今の映画とかつての映画、

といった区分がなくなってしまいました。

 

ゲーリー・クーパー、デートリッヒ主演、

タンバーグ監督の1930年に作られた映画です。

 

 

 

ゾイコフ.「GENTLE COFFEE DRIPPER」

 

「熱湯をタンク部に給湯するだけで、丹念に注いだハンドドリップと変わらない

 コクの豊かなコーヒーを手軽に淹れることができる製品」

 

 と謳うゾイコフの新しいドリッパー。

 

prtimes.jp

 

Gentle Coffee Dripper Shop(ショップ)

の通信販売で購入できます。

 

 

税込で6868円、

アマゾンでは販売終了、

とのことです。

「サスペリア」40周年記念アルバム GOBLIN – Suspiria 40th Anniversary Edition

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 150セットで発売された、

サスペリア」40周年記念アルバム。

 今日届きました。

 

 LPとNG音楽集の10インチ盤、

 CD、カセットテープに収録されたサウンドトラック、

 dvdと64ページブックレット、

 そしてクライマックスでスージーが手にするアイスピック。

 

 カセットテープをかけてみると、

  今までに何度も、

 また色々な媒体で聞いたゴブリンの音楽に、

 その音の良し悪しを超えて、

 

 今までに聞いたことのない音が

 込められている事を知りました。

 

 

http://ams-music.it/wp/en/goblin-suspiria-40th-anniversary-edition/

www.youtube.com

 

「A GHOST STORY」

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「 あなたには、この幽霊が

 白いシーツをまとっているのではなく、

 白いキャンバスのように見えてくるでしょう。

 そしてあなたがそこに投影しようとするものから

 映画そのものができていることに、

 気づくことになるのです。」

 

 「・・(そのような形で)観客がこの映画に与える個人的な視点は

  それぞれに正しいものですから、

  私はそうした読解には何ら躊躇うことはありません」

 

 「あらゆる場面はその熱が冷める時まで撮影し続けられました。

  そうすることで、イメージは一定の質が保たれた

  推進力を持って運動し始めるのです」

 

 デヴィッド・ローリーがそう語る新作「A  GHOST  STORY」は、

 ある男性が幽霊となった日々を描いていました。

 

 今年のもっとも美しい映画の一つでした。

 

 

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「The Beguiled/ビガイルド 欲望のめざめ」

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「私の南部に対する最初の印象の一部は実際、「風と共に去りぬ」に

 由来しているので、

 観客はその印象も持たれると思います。

 

  私たちの映画は南北戦争の映画に見られるような、

  コルセットに縛られた娘たちの諸場面によって編まれています。」

 

  ソフィア・コッポラの新作、カンヌで監督賞を受賞した

 「ビガイルド」は、南部のある一軒家のみを舞台にしています。

 

     「私はいつも物語を、あるムードとともに書き始めるのですが、

 今回は「ヴァージン・スーサイズ」を少し思い起こさせるものでした。

 

 その映画でパステルカラーの服を着た彼女たちは家に居続けなければ

 なりません。

 その服は何度も洗濯を繰り返し、色あせてしまっているのですが、それは

 彼女らが世界から切り離されているので、服をたくさん持っていない

 ことをも意味しています。

 

 そうした全ての感覚がその物語を語るための、

 あらゆる視覚的要素に結びつくのです」

 

「・・・私はこの作品 のあらゆる面を

 コントロールできたことを嬉しく思いますし、それは低予算だからこそ、

 できたことなのです。

 ・・にもかかわらず、映画を一から制作することが、

 いかに難しいのかを、いつも感じさせられることに驚いています。

 

 そして、それが常に私の最初の映画のように見える理由だと思います」

 

「私は(ドン・シーゲル版のリメイクではなく )女性たち相互のつながりと

 色々な出来事が彼女たちにどう影響していくのかという点に興味がありました。

 そしてあらゆる場面は全て彼女たちのそうした視点に基づいています。」

 

 「シャンタル・アケルマンは私に強い印象を残しました。

       どこで監督していても私は彼女から大きな影響を受けていると感じるのです」

 

 

 そう語るソフィア・コッポラの新作、これまでになく

 静かな「The Beguiled/ビガイルド 欲望のめざめ」

    は、これまでの中でも最高の作品、

 と思えました。

 

 

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2018 年2月23日(金)よりTOHOシネマズ六本木ヒルズほか