ぴあ発刊。

 今ではチケット販売サイトや映画紹介サイトとして知られ、

また本屋でも「(あれこれ)ぴあ」などの本がたくさん出ている

「ぴあ」は、最初は薄い映画情報誌でした。

 

 一月に一回、東京と近郊の映画館で上映されている

 映画リストと映画紹介だけで、その紙面はほとんど構成されていました。

 舞台やコンサートなども出ていたかもしれませんが、

 あまりそちらは小学生当時は興味がなく、覚えていません。

 

 買い始めたのは、創刊してから2年ほど経った、

 1974年頃です。

 本屋さんで立ち見して、鶴見文化の一ヶ月の映画スケジュールが

 出ていた上に、近くの映画館でのロードショーについても

 知らせてくれている。

 さらにそれ以上に、「ぴあ」を持っていけば50円割引になる。

 

 主婦がセールに惑わされるごとく「ぴあ」の割引特典は

 絶大な効果がありました。

 

 確かぴあの値段は、当時は100円だったと思います。

 つまり、100円の雑誌を買って、50円の割引で映画館に入る、

 という、コスパの悪い行動に出ていました。

 一月に何度も行くなら別ですが、当時は一ヶ月に一回、

 と家で映画館に行く規則がありました。

 

 「ぴあ」はだんだんに厚みを増し、値段も少しづつ上がって

 行きましたが、少し遅れて「シティロード」という新しい雑誌

 も出るようになりました。

 基本的に同じ路線の雑誌ですが、記事内容が少し違い、兄は

 競うようにこの「シティロード」の方を購読していました。

 

 今思い返せば、両者が互いの良いところを真似たことで、

 情報雑誌として充実し、今に至る情報サイトの枠組は、

 これらの雑誌が基盤となって完成されたように思います。

 

 言うまでもなく、両雑誌は、その後、東京方面で映画を

 見に行くようになり、また名画座や自主上映などに

 通い始める際には、なくてはならないものとなったのです。