THE RISING OF THE MOON「月の出の脱走」
「まさに名作とは、かかる作品のことである。
何度見ても飽きることがない。
しかもジョン・フォードを語るに
これを見ずしては語れまいとさえ申したい
貴重な一編である」
と語られている淀川長治氏が、アベイ劇場舞台俳優ばかりであること、
題材が日本人に理解しにくい、オムニバスは当たらない、との
判断で、
「最後の一編のみを残し短編として公開したまことに残念な
フォード作品である」とその口惜しさを公開時に表しています。
「演出の美しさはずいしょにきらめき」
「開幕の気ぜわしさと、脱走成功のその嬉しさのこうふんの
さまがきびしくも美しい」
・・そうして、今度発売になったdvdを見れば、
ジョン・フォードの最も美しい作品、
と申すこともできません。
平凡な言い方ですが、
あらゆるジョン・フォードの作品こそ
最も美しいと改めて思うからです