生誕150周年記念企画展 南方熊楠-100年早かった智の人-
「君は知らんだろうが、欧米では競ってエコロジーを研究しておる」
ある時、
県庁の役人に対して、熊楠はそう言いました。
「昼間は主として変形菌を顕微鏡で見ながら
記載の仕事を続け、
夕方から夜にかけて茸の写生と自分で決めて
いるようだった」
と長女、文枝氏が語るように
描かれた細やかな多くのキノコ等、
のみならず、
ロンドン留学の折のイラストのついた絵葉書、
熊楠が採取に使った様々な道具、
虎研究の図が展示されています。
雨にけふる神島を見て紀伊の国の
生みし南方熊楠を思ふ
と昭和天皇は読み、
「凡てにおいて不器用な人であったが
茸の解剖だけは実に巧であった」
と文枝氏は後に振り返りました。
南方熊楠生誕150周年記念企画展「南方熊楠-100年早かった智の人-」(2017年12月19日(木) ~2018年3月4日(日))- 国立科学博物館