「犬ヶ島」Isle of Dogs
「私たちの犬はゴミ捨て場に住んでいます。
それはかわいらしさを減じるのに役立ちます。
彼らは多くの怒りと悪を備えているのですが、
たくさんの苦痛もまた備えています。」
「普通にあるべき魅力とバランスに対して、それらの犬たちは
幾らか闇に偏っているのですが、
彼らには豊かな心があるのです。」
未来の日本に徳川綱吉のごとくの
少年が、宮崎駿の飛行機のようなものに乗り、
犬たちを救う、
その姿には
「反抗的で話し方の柔らかな、
そして少しばかり心を欠いた少年という
はっきりした考えがありました」
とウェス・アンダーソンは語ります。
農民に見捨てられた
野武士のような犬たちと、
小メカゴジラのような犬の戦い。
留学生少女が資料を持ち込み、
オノ・ヨーコと語らう
バーには、
ウェス・アンダーソンらしい空間
そのものが現れているようでもありました。
「私は90分なり百分なりの間、
観客がその映画を見て、彼らがそこに行きたいと
思うようなイリュージョン
と世界を再現できる何かを作ろうと思っています。
それはいつもあなたが住んでいるような
場所ではないのです」
「これが私だ、と言えるような地点に
まさに到達したのだと
私は思っています」
