「L’après midi de Clémence 」 Lénaïg Le Moigne
「デッサンは、語られているものを
詩的なアプローチによって、
さらに一歩進めることができますし、
特に関心のある要素を強調することが可能です。
表される線がデザイナーの選択の結果であるように、
アニメーションにあっては、観客の目を惹く動きは
アニメーターの選択の結果です。
ここで描かれる現実は、特定の視点によるフィルターを通しています。
この映画で私たちは、サウンド・デザイナーとともに
主人公の少女クレメンスの視点から現実が
明らかになるように、非常に多くの作業をしたのです。」
フランスのアニメーション作家
レナイー・ル・モワニュによる
短編アニメ「クレメンスの午後」は、
児童画のようなシンプルな描写が
細やかな動きをなして、
一つの個人的な世界を作り出していました。
「もし私が心のうちに感じているものを残さなければ、
私はステレオタイプを繰り返すことになるでしょう。
多くの本や映画、バンドデシネ、絵画、音楽は私を養ってくれ
ましたが、
それらはとりわけ私の思い出や気持ち、空気に働き
かけたのです」
レナイー・ル・モワニュによるどの作品にも、
その刻印が多彩にまた質を保って見て取れます。